脳性麻痺のちゃまくん

出産時の低酸素により重度の脳性麻痺と診断された息子 “ちゃまくん” について綴っています。

ちゃまくん痰詰まりで緊急入院した話

その日は月一の定期受診の日。

 

いつもは夫か母か妹と行くのですが、この日はみんな予定が合わず一人で連れて行きました。

 

ちゃまくんを連れて一人で通院するのは初めてではないので特に不安もなく普通に連れて行きました。

 

とても恐ろしいことが起きるとは思わず…。

 

全部で3科。

 

計測や採血も含め、ちゃまくんはずっと寝ていました。

 

寝ていると痰も出ないのでゴロゴロすることはないのですが、一瞬目が覚めた時にゴロッとしたため、病院までの道中2回ほど停車し気管吸引をして、病院に着いてからも1回気管吸引しました。

 

全て終わり、ちゃまくんのバギーを車に固定し出発しようとしたらちゃまくん目が覚めました。

 

目が覚めたと同時にゴロゴロ鳴り出したので気管吸引をしました。

 

かなりすごい音でゴロゴロ鳴っていて一度で吸いきれずもう一度吸引しようとしていたら、ちゃまくんの様子がなんか変。

 

呼吸がヒックってなってて。泣き過ぎた時に出るヒックってやつ。わかるかな?

 

そしたら心拍数が徐々に下がってきて。

 

60以下でアラームが鳴る設定なんですが、60を切りアラームが鳴り出しました。

 

と同時にサチュレーションも下がり始めました。

 

接触不良でサチュレーションが下がることはよくあるのですが、その時はちゃまくんの顔を見たら接触不良じゃないことは明らかだったので、すぐにバギングを開始しました。

 

バギングを開始したにも関わらずサチュレーションは下がる一方。

 

バギーはもう車に固定しちゃっているので簡単に車から降りられない。

 

今バギングは中断できない。

 

車内にはちゃまくんと私しかいない。密室。

 

どうしよう。

 

頭の中はグチャグチャだったけど無意識にバギング片手に病院に電話していました。

 

「今受診終わって病院の駐車場にいる〇〇です。息子のサチュレーションが下がったまま上がってきません。誰か来て下さい。」

 

必死で伝えました。すぐ看護師さんに代わってくれて同じ説明をして、最後に「とにかく急いで下さい!!!」って懇願したのを覚えています。

 

看護師さんが来るのを待っている間にもちゃまくんのサチュレーションはどんどん下がる一方。

 

ついに、サチュレーションも心拍数もモニター上0になりアラームが鳴り続けました。 

 

ちゃまくんは段々と目が閉じていき、顔色が真っ白に。動かなくなってしまいました。

 

働いていた時、何人も患者さんを看取りましたが、同じような顔色だったので嫌なことが頭をよぎりました。

 

ありえない…!!!ちゃまくんが死ぬなんてありえない…!!!

 

絶対無理!!!!!

 

バギングしながら、無我夢中でちゃまくんの名前を叫び続けていました。

 

こんな大声出るんだってくらい大声で、ちゃまくーーーん、ちゃまくーーーん!!!起きてーーーー!!!!!

 

そのあと、ゴボッて痰が動く感触が!!!

 

痰動いた…!!!!

 

するとモニター上、心拍数120、サチュレーション70と表示されました。

 

その直後、酸素ボンベとアンビューバックを持った看護師さんが二人到着しました。

 

バギング代わるのでお母さん吸引の準備してと言われ、吸引の準備してもう一人の看護師さんに吸引器を渡しました。

 

吸引圧最大にしてと言われ、最大にしたところジュルッとすごい音で痰が引けました。

 

するとサチュレーションが段々と戻り、90台に。

 

看護師さんの指示でそのまま病院に戻りました。

 

外来の処置室に着くとすぐに主治医が来てくれてルート確保やレントゲンの指示など入れてくれました。

 

おそらく痰詰まりだろうけど念のため一泊入院しましょうと言われ入院することになりました。

 

その日の夜謎の発熱がありましたが、その後の検査で特に異常はなく二日後に退院できました。

 

今回痰詰まりを起こした要因として一番考えられるのは、長時間(といっても4、5時間)加湿器を外し人工鼻でいたことだと思います。

 

お出かけの際は人工鼻でというのが普通ではあるようですが、冬で乾燥していたこともあり、痰が固まりやすい条件が揃っていたと思います。

 

今まで人工鼻で出かけて出先で痰が固くなったことがなかったので完全に油断していました。

 

今後、このようなことが起きないために入院中にMEさんを呼んで、移動中の加湿器の利用のことなど色々と質問させて頂きました。

 

加湿器の電源を入れず予熱で移動中加湿効果はあるのかなど。

 

それに関してはまたブログ書きたいと思います。

 

とにかく今回は本当に恐怖体験でした。

 

しかし、意外に冷静に対処できた自分に驚きもありました。

 

いや、冷静だったかと言われると冷静ではなかったような気もします。

 

とにかくちゃまくんを助けなきゃと無我夢中でした。

 

やっぱりちゃまくんは普通の子よりも死と隣り合わせなのかなと思ったりもしたのですが、ちゃまくんのような重心児に限らず小さい子はみんな誤飲などで窒息のリスクがあります。

 

常に気を付けてみていかなきゃいけないのはどの親も同じ!大丈夫!みんな同じ!

 

そう思ってこれからもちゃまくんの育児、介護、看護頑張ります!

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